3×3日本選手権を制して「高崎」がウィメンズシリーズへ……世界No.1、オリンピック代表らを擁する強豪集う大会の見どころ
2026年7月27日
いよいよ8月1日(土)から2日間にわたり、「FIBA 3×3ウィメンズシリーズ 東京ストップ 2026」が国立代々木競技場第二体育館で開催されます。16チームが出場する中、唯一予選会を勝ち上がって世界への道を切り開いたのが、高崎です。2月の「第11回 3×3 日本選手権」で悲願の初優勝を果たし、どんな心境で挑むのか。一方で、今大会には女子3×3シーンをリードする強豪たちが集結。注目チームを初日の予選プールごとに紹介します。

FLOWLISH GUNMAが高崎として世界へ。チームを支える横井選手
遡ること今年2月――。3×3日本一を決めるオープントーナメント「第11回 3×3 日本選手権」で、女子のFLOWLISH GUNMAが初優勝した姿が思い出されます。一昨年は準決勝、昨年は決勝で敗れた苦い記憶もある中、3度目の正直を果たしたのです。
群馬県高崎市を拠点にチームが結成して4年目。遂に獲れた選手権タイトルは、選手のみならず地域に大きな喜びをもたらすとともに、8月1日、2日に開催される「FIBA 3×3ウィメンズシリーズ 東京ストップ 2026」(以下ウィメンズシリーズ)の出場権として、世界への道を切り開きました。
そんなチームを支えるのが、横井美沙選手(170cm)です。2023年の創設メンバーとして長野県から群馬県へ移住。代表兼ヘッドコーチを務める花野文昭さんや、チーム加入同期の髙橋芙由子選手(=ウィメンズシリーズでは三菱電機でプレー)とともに、選手としてだけでなく、チーム運営やスポンサー営業も担うなど3×3の普及に努めてきました。今春にはサポートコーチとして3×3女子日本代表合宿にも招集。2028年のロサンゼルスオリンピック出場を目指す日本女子に「少しでも貢献したい」という想いも抱いています。
今年で競技開始から、12年目。選手としてベテランの域に入りますが、長くプレーしているからこそ、見えてきたストーリーもありました。過去を紐解くと、初めて3×3をプレーした会場は、東京STOPでも立つ代々木第ニ体育館。2015年に開催された3×3日本選手権のプレ大会でした。3×3でキャリアを重ねてきた心境を、言葉を選びながら明かします。
「スピードでどうにかするタイプではないので、いかに頭を使ってじゃないですけど、考えてやるか。そうやってバスケをしなきゃ、こういうところでは生き残れないと思っています。そこがあるから、若い子たちに対してもプレーヤーとして年齢を重ねているからこそ戦える部分ではあると思います。その良さを自分で出しながら(若い選手へ)伝えながらやっていきたいなという思いがあります」

「衝撃」を受けた世界最高峰の舞台…「本当に見なきゃ損」
一方で、横井選手はFLOWLISH GUNMAの一員として、数々のウィメンズシリーズにも参戦しました。初参戦は、2024年7月。Maebashi Flowlish EXEとして中国で開催されたランファンSTOPへ出場。チーム初出場ながら、準優勝という好成績を収めたのです。もう右も左も分からないような「挑戦者」という立場で海を渡り、食事など慣れないオフコートの環境も乗り越えました。横井選手は「スピードの面や(ディフェンスの)泥臭い部分で他の海外チームに勝った部分があったので準優勝という結果になったと思います。あの景色は素晴らしかった」と、今でも鮮明に当時を振り返ります。
そして、昨シーズンはアゼルバイジャンで開催されたバクーSTOPに出場して16チーム中5位に。今シーズンは上海STOPに出場したのち、7月のシェンタオSTOPでは横井選手ら3人で挑み、交代メンバー無しのタフな状況を跳ね返して予選プールを突破。DAY2の準々決勝まで駒を進める粘り強さも発揮し、東京STOPやFLOWLISH GUNMAが誘致する高崎STOP(8月29日、30日|高崎アリーナ開催)に弾みをつけました。
これまで海外挑戦してきた舞台が、今年は2度も国内で開催。横井選手は「日本で世界大会が行われるのはなかなか無いと思います。そこに選手として出場できる機会も本当に無いことで、非常に喜ばしいです」とコメント。東京STOPは、3×3日本選手権を勝ち上がっての一戦とあって「いろいろなチームの思いを背負いながらプレーをしなければいけないと思います。3×3の魅力、面白さをコートの中で表現したいと一番に思います」と、意気込みました。
さらに、加入4シーズン目のチームを支える一人として「普段から応援してくださる皆さんに恩返しをしたいという気持ちが強い」とも明かしました。群馬から世界へ。「強豪と戦い合っている姿を、やっぱり見ていただきたい」と話すとともに、初出場した2年前を思い出しながら、会場に足を運んで世界最高峰を体感するススメも説きました。
「本当に見なきゃ損と言いますか。自分は世界大会に初めて行って衝撃を受けました。いま3×3をやっているプレーヤーも、応援に来てくださる方も、初めて見る方も、本当にみんながたぶん衝撃を受けるようなプレーが連続すると思います。ぜひ会場に足を運んで、見に来ていただきたいです。日本代表、日本のチームが、日本人がたくさん出場するので、全チームを応援していただきたいです」

3×3世界No.1プレーヤー、オリンピアン、Wリーグ経験のある選手も
では、東京STOPで“衝撃”を与えるチームはどこになるのか。3×3女子日本代表や三菱電機、高崎といった日本勢の活躍を期待することはもちろん、世界の強豪たちからも目が離せません。8月1日に開催される予選プールの組み合わせごとに見てみましょう。
まず、プールAでは桂葵選手が所属するアゼルバイジャンの「Neftchi SOCAR」が注目されます。今シーズンは2度のSTOP優勝を飾り、最新のウィメンズシリーズでツアーランキング2位につけています。チームの中心選手は、Alexandra Mollenhauer選手(182㎝)です。女子の3×3世界ランキングNo.1プレーヤーであり、パリオリンピック2024にも出場しました。2025年の3×3ワールドカップ覇者・オランダの年代別代表「Netherlands U25」や、今年の3×3ワールドカップ優勝国「United States」も新たなメンバーで来日します。
三菱電機(Mitsubishi Electric)が入るプールBでは「Canada」が世界屈指のチームです。ウィメンズシリーズの優勝決定戦ファイナルを過去3度制した実績を持ち、今シーズンも上海STOPで優勝。女子の世界ランキング3位のPaige Crozon選手(185㎝)や、同4位のKatherine Plouffe選手(192㎝)は、パリオリンピック2024に出場して4強入りに貢献した実力者です。昨シーズン、Wリーグのシャンソン化粧品でプレーしたCassandra Brown選手(188㎝)も、3×3プレーヤーとして日本にカムバック。ルーマニアも交えて熱戦が繰り広げられるでしょう。
プールCでは、昨年の3×3ワールドカップ優勝国「Netherlands」が登場します。今シーズンは母国で開催されたアムステルダムSTOPで優勝を飾り、直近のバタムSTOPも制して東京へ。ワールドカップMVPのNoortje Driessen選手(182㎝)は必見です。また「Beijing」には、3×3がオリンピック初種目となった東京オリンピック2020で中国代表を務めたZhiTing Zhang選手(195㎝)がメンバー入り。この難敵たちへの挑戦権をつかむべく、高崎は初日に、「Lion City」「Indonesia」との予備予選Aから出場します。出場選手の顔ぶれには、新戦力の姿も。パリオリンピック2024でアメリカ代表の銅メダル獲得に貢献したCierra Burdick(187㎝)は、大きな力になりそうです。
さらに、3×3女子日本代表が挑むプールDには、難敵「France U25」の姿も。7月のジナンSTOPでは準々決勝で三菱電機に敗れましたが、延長戦までもつれ込む戦いを演じています。もう1チームは、予備予選Bのフィリピン、シンガポール、ベトナムの勝者が入ります。フィリピンはバタムSTOPで日本を破って8強入りした力があるだけに勝ち上がれば、2週間連続の対戦に。今度は負けるわけにいきません。
3×3世界最高峰の舞台が東京で幕を開けるまでもう間もなくです。ぜひ、代々木競技場第二体育館で、“衝撃”を受けるようなプレーの連続をお楽しみください。
